【薬学部生必見!】薬剤師国家試験の勉強法

国試対策

こんにちは!Macloです。
私は薬剤師の資格を持っております。

この薬剤師の資格を得るために突破しなければならないのが、薬剤師国家試験です。

思い返すに、薬学部6年生の時というのは、今までの人生で一番忙しかった気がします。
青本9冊分の知識を脳に詰め込むため、無理もありません。

Maclo
Maclo

国家試験の勉強・卒業試験・卒論・就職活動・アルバイト・・・etc.

薬学部の6年生はひたすら忙しくて、時間がいくらあっても足りないですよね。

否定ペンギン
否定ペンギン

やば、むり

そこでこの記事では、薬学部6年生が薬剤師国家試験に向けてどう勉強し、どう過ごすべきか等を、私の実体験と共にお伝えできればと思います。

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【勉強を始める前に】

1. 国家試験の全体像を知る

05_参考資料1 試験回次別合格者数の推移.xlsx (mhlw.go.jp)

こちらは、薬剤師国家試験の試験回次別合格者数の推移です。
(厚生労働省HP05_参考資料1 試験回次別合格者数の推移.xlsx (mhlw.go.jp)より)

この推移を見てわかるように、年度によりばらつきがありますが、およそ7割の合格率となっております。

また、新卒の合格率が、既卒の合格率より圧倒的に高いことが見てわかると思います。

既卒は仕事をしながら勉強をしなくてはならない場合や、周りに受ける人がいなくてモチベーションが上がらない場合等、多くのハンデを背負うことになるケースが多いからだと思います。

そのため、当たり前のことではありますが、現役での合格を目指すのが良いと思います。

次に合格基準を見ていきましょう。

<合格基準>
① 相対基準により設定した得点以上であること
(今までは65%以上の絶対基準でした)
② 必須問題70%以上 かつ 各科目30%以上
③ 第104回国家試験より、禁忌肢が導入
→第104回及び105回は、禁忌肢選択数が2問以下であれば合格と厚生労働省より公表されています。

<第104回>
01_【頭紙】合格発表 (mhlw.go.jp)
<第105回>
Microsoft Word – 01_【頭紙】合格発表.docx (mhlw.go.jp)

必須問題の70%足きりというのは意外と高く感じると思います。

また、各科目30%以上取ることが必要なため、科目ごと捨てるといったことが出来ません。

どの分野においても、満遍なく勉強することが求められているということがわかるかと思います。

2. スケジュールを立てる

国家試験の勉強はとても長い道のりです。
勉強を始めるのが遅いと最後に焦ることになりますし、逆に最初から飛ばしすぎても息切れしてしまいます。

そこで、まずは国家試験当日までの大体のスケジュールを決めましょう。

スケジュールを決める際は、自身の下記スケジュールも把握しておくのが良いと思います。

・何か月前から勉強を始めるのか
・卒業試験はいつ頃あるのか
・卒論はいつまでに提出するのか、卒論発表はいつ頃なのか
・アルバイトはどうするか
・その他時間を取られる大きなイベントはないか

大きなイベントでは時間を取られるため、事前にその時期を把握しておきましょう。

私は、就職活動を終えた6年生の6月から本格的に勉強を始めることにしました。
また、2回目の薬ゼミの模試がある11月までに青本をとりあえず1周しようと目標を立てました。

アルバイトは辞めるべきか

アルバイトはやめた方がいいの?
勉強できるならやめなくてOK。できないなら思い切ってやめましょう。

これは本当に人それぞれだと思います。
お金がなく、アルバイトをしなければ生活できない人もいますし、一概にいうことは出来ません。
また、アルバイトが息抜きになるという人もいれば、アルバイトが負担になってしまい勉強に支障をきたすケースもあるかと思います。
私の周りでも、最後の最後までアルバイトをしている人もいれば、6年時には全くアルバイトをしていない人もいました。

ただし、アルバイトが勉強の妨げになるようでしたら、辞められるのであれば、この1年間は思い切ってやめた方がいいと思います。

私自身としては、アルバイトの家庭教師を続けていましたが、6年生の9月頃に辞めました。

その際、年度の始まる4月には、自身が国家試験を受けることを生徒とそのご家族に説明し、私が教えることができるのは秋前までであることをお伝えしていました。

このように、理想としては、あらかじめアルバイトを辞める時期を決めておいて、バイト先(この場合は生徒とそのご家族)に迷惑が掛からないようにすること、そして自身の勉強時間もしっかり確保することです。

そのため、国試までの予定を立てて、スケジュール管理をすることはとても重要です。

3. 参考書を決める

次に、勉強を始めるために、軸となる参考書を決めましょう。
大学で薬ゼミの講義があったため、私は薬ゼミの青本を使用していました。

これは、自分に合った参考書であればどれを選んでもいいと思います。

また、過去問は必ず解くようにしましょう。
過去問をまとめた過去問集もお金に余裕がある場合は買うといいと思います。
学校の図書館が利用できる場合は、そちらを利用するのも手です。

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【実際の勉強法】

1. どのように勉強するか

薬学における知識は複合的です。
すなわち、一つの問題に対して、様々な教科の知識が必要になります。

例えば「高血圧」について考える際、考えることはいくつもあります。

・「高血圧」の定義ってなんだっけ?検査値としての基準値は?(病態・薬物治療)
・「高血圧」と一言で言っても、色々な高血圧があるな。
「白衣高血圧」、「仮面高血圧」、「持続性高血圧」・・・。(病態・薬物治療)
・血圧が上がる原因って何があるっけ?(生理学)
・「抗高血圧薬」は何があったっけ?ARB, ACE阻害薬、βブロッカー、Caブロッカー・・・。(薬理)
・ARBとACE阻害薬といったら、レニンアンギオテンシン系のところだったな。レニンってどんな作用をするんだっけ・・・?(生物)
・Caブロッカーってグレープフルーツジュースと一緒に飲むのはよくないんだっけ?(薬剤・実務)

このように、「高血圧」という症状一つをとっても、その分野は病態・薬理・生物・薬剤・実務等、様々な分野にわたります。

すなわち、国家試験対策をしていく上では、科目を超えた複合的な知識が必要ということです。

また、これらはただ暗記することが必要な部分もありますが、それぞれ関連していて理論的に覚えられる部分が多々あります。

例えば簡単なところでは、
・「グレープフルーツジュースはCYP3A4を阻害する」
・「CaブロッカーはCYP3A4で代謝される」
この2つは覚える必要があります。

但し、これらを暗記すれば、「Caブロッカーと一緒にグレープフルーツジュースを飲むと、CYP3A4が阻害されて、血中濃度が上がる」というのは覚える必要がなく、考えれば導き出せる事項になります。

このように、暗記したこと同士を繋げていくことで、理論的に覚えられるようになり、頭に定着しやすくなります。

科目の優先度

国試の勉強は何から始めればいいの?
薬理を制する者は国試を制する

どの科目から勉強を始めればいいのか、というのは人によって異なるとは思いますが、
私のおすすめは、まず「薬理」から始めることです。

ちょっと言い過ぎかもしれませんが、薬理はやはり薬剤師の根幹になる部分だと思います。

塾や学校の先生からは、基礎系科目である「物理・化学・生物」を先に学ぶことをおすすめされると思います。
私もその考えにおおむね賛成ではあります。

ただし、基礎系科目は覚えることが膨大な割に、点数の伸びが悪いです。
すなわち、勉強しても成績が伸びないというストレスを感じてしまうかと思います。
(私がそうでした)

一番最初に薬理を学ぶメリットは下記となります。

① 覚えたことがすぐに点数に繋がる
→薬の名前と作用機序を覚えるだけで点数が取りやすい
② 薬理で覚えた知識は他の科目に繋がる
→作用機序を覚えるためには生物や病態の周辺知識が必要であったりする

私はこのような理由から、まず薬理学の勉強を始めました。
そして、薬理学をまず1周した後は、基礎系科目の「物理・化学・生物」に取り組むようにしました。

2. 勉強時間の管理方法

恐らく、薬学部の方であれば、今まで数々の試験を乗り越えてきているため、勉強方法については自身の方法を確立している方も多いとは思います。(一夜漬けの方も多いかもしれませんが笑)

ただし、国家試験ともなると、その勉強量は膨大なため、上手く自身や時間を管理する必要があります。

長い時間勉強するときのコツは「暗記科目」と「理論科目」を交互に勉強することです。

「衛生」で暗記をした後は、「薬剤」の計算問題を解く。
「病態」で疾患について理解を深めた後は、「化学」で反応式を考える。

このように、息抜きとして他の科目を勉強できるようになるといいと思います。

また、勉強時間の管理方法として、追い込み時期に私は「4・4・4勉強法」というものを勝手に自分で名付けて取り組むようにしていました。

これはどういった勉強法かというと、一日を6時間ごと4つの時間帯に分けます。
そして、下記のようなスケジュールで勉強していきます。

0時から6時:睡眠
6時から12時:物理4時間
12時から18時:化学4時間
18時から24時:生物4時間

<ポイント>
・「何をどこまで勉強するか」という目標を設定する。
・時間はあくまで大雑把に決めておく。
→時間内に目標まで終わらない時は気が済むまで勉強する。逆に早く終わった時は切り上げる。

この勉強法を行うことで、毎日目標を立てて勉強するようになり、自分が進めたかったところまで勉強が進むようになります。

また、だらだらするためには目標を早く達成する必要があるため、自ずと集中することが出来ます。

そして、12時間の勉強は長く感じますが、午前に4時間、夕方までに4時間、夜に4時間と考えると、思ったよりも勉強できるかもしれない、という錯覚を感じることが出来ます。(私だけ?)

今紹介したのはあくまで私の勉強法ですが、毎日目標を立ててそれを着実にこなしていくというのは長い道のりにおいて重要なことであると思います。

モチベーションが下がってしまった時は・・・

国家試験までは道のりが長く、途中でだれてしまったり、モチベーションが低下してしまうことがあります。

私自身も、勉強してもなかなか成績が伸びない時期やがあり、プラトーのようになっていた時期もあります。

また、大学受験の時と違い、集中力が低下しており、思うように勉強に身が入らないといった経験もしました。

そんな時に助けになるのが、「同じく国家試験を志している友達」です。
友達は、本当に力強い味方になります。

肯定ペンギン
肯定ペンギン

一緒に勉強する仲間は本当に大事

・同じ苦労をしているため、感情を分かち合うことが出来る、同じ目標に向かって切磋琢磨できる
・友達の知識量や進捗状況に感化され、発破をかけてもらうことが出来る
・一緒に勉強することで、自ずと勉強に集中することが出来る
・教えあいをすることで、自分の得意分野のさらなる理解に繋がり、また、苦手分野を教えてもらうことが出来る
・問題を出し合うことで、理解の向上に繋がる

このように、友達の存在は貴重です。
一緒に励ましあい、ともに合格を目指しましょう!

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【まとめ】

以上、私の体験談を交えて、国家試験に臨むまでの過ごし方を話してきました。

この記事が少しでもみなさまの参考になりましたら幸いです。

それではまた!

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