【就活】グループディスカッション(GD)のおすすめ対策

雑学

冬から春にかけては、就活が激化していく季節ですね。

かくいう私も、何年か前に就活をしており、この時期は研究室に通いながら就活もこなさなければならず、つらい思いをした経験があります。

Maclo
Maclo

理系は研究・卒論に、就活が重ねってきて相当しんどいですよね。

薬学部や医学部、看護学部の方たちは、さらに国家試験の勉強の三重苦ですね。。

肯定ペンギン
肯定ペンギン

僕は水族館で泳いでたいなー

否定ペンギン
否定ペンギン

あんたは働きなさい!

理系の方は、自己アピールは自分の研究の話をすれば大丈夫、グループディスカッションも理論的に話を構成して、自分の意見を述べれば大丈夫、そう思っていませんでしょうか。

もちろん、この考えで選考を通過できることもあります。

ただし、他の理系専門の人と差別化を図りたい、もしくはMRのような文系の人も応募してくるような職種を希望する場合、勉強の裾野を少し広げることで、圧倒的に発言力に深みが増し、多面的な考察が出来るようになります。

その中でも特に有効なのが、マーケティング分野の勉強です。

理系の方がマーケティングと聞くと少し難しく聞こえるかもしれませんが、さわりだけでも知っているのと知らないのでは大違いです。

今回は、私が就活をしていたうえで、あえて文系科目であるところのマーケティングを少し勉強した経験をご紹介したいと思います。

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1. 3C分析

3C分析をすることで、志望理由の説得力を増すことが出来ます。

3C分析とは、企業のマーケティング戦略を策定するときに使用する手法で、下記3つの英単語からきております。

  1. Customer(顧客)
  2. Competitor(競合他社)
  3. Company(自社)

それぞれの要素を掘り下げていき、顧客・競合他社・自社について分析していく手法です。
就活においては、企業分析をする際にも有効です。
自身が志望している会社に対し、3C分析を行います。

まず、その会社の顧客は誰なのか。競合他社はどんな会社があり、どのようなところで差別化を図っているのか。また、自社の有力製品は何なのか。こういったことを分析することで、おのずと志望理由や他社との違いを面接ですらすらと話せるようになっているはずです。

3つのC具体的に分析する項目
Customer(顧客)・顧客のニーズ
・市場規模
・市場の成長性
Competitor(競合他社)・どんな競合他社がいるか
・競合他社のサービス・製品
・市場に占めるシェア割合
Company(自社)・自社のサービス・製品
・自社の強み・弱み
→SWOT分析という手法があります
・他社との差別化
・経営状況

例えばあなたが製薬会社のMRになりたいとするとき、まずは対象の会社を調べます。
どんな製品を持っているか、どんなサービスを提供しているのか、企業理念はどんなものか、などです。
(=自社)

また、その会社の主力製品群はどんな疾患を対象としているのか、どんな方に利用してもらうのか、アンメットメディカルニーズなのか既存の分野なのかどうか等を調べます。
(=顧客)

そして、他社に同じような製品はないのか、どんなところで差別化を図っているのか等を調べます。
(=競合他社)

これらを繰り返していくことによって、その企業の志望理由や強みといったものが見えてくると思います。

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2. STP分析

STP分析の方法を知ることで、グループディスカッションに強くなります。
また、自分の売り込み方を工夫することが出来るようになります。

STP分析も3C分析同様、企業のマーケティング戦略を策定するときに使用する手法ですが、より具体的な戦略を立てるときに用いられ、下記3つの英単語の頭文字をとって名付けられております。

  1. Segmentation(市場の細分化)
  2. Targeting(ターゲットを決める)
  3. Positioning(自身の立ち位置を決める)

それでは、それぞれのテーマを一つずつ見ていきましょう。

1. Segmentation

Segmentation=「市場細分化」
顧客を年齢や性別などでグループ化しよう!

Segmentationは「市場細分化」と訳され、顧客を層別に分けることを指します。
自社の製品を売り込む対象、すなわちターゲット層を明確にするために行います。

時と場合により異なりますが、一般的には下記指標を用いて行います。

ⅰ)Demographics(人口動態的変数)
→年齢・性別・家族構成・学歴・職歴など、人それぞれの基本情報です。

ⅱ)Geographics(地理的変数)
→国、市区町村、人口、気候など、地理的な情報です。

ⅲ)Psychographics(心理学的変数)
→行動、信念、価値観、個性、購買動機など、心理的な要因です。

ⅳ)Behavioral(行動変数)
購入頻度や購入に至るまでのプロセス、顧客が商品・サービスに対して取った行動などです。

まずはこれらの変数に従って、顧客をいくつかのグループに分けます。

2. Targeting

Targeting=「ターゲットの選定」
どのお客さんに向けて売るか考えよう!

Targetingは、1でセグメント化した層の中から、どの層をターゲットにするか決めることです。

例えば、安価・可愛い商品を主流にして売り出す場合、10~20代の女性をターゲットにして、インスタ映えするスポットや商品を設置してもらうことで、来てもらうお客さんに宣伝してもらうと、その相性が良くなると考えられます。

どの層を対象とするかで、次のプロセスで紹介するポジショニングの方法が変わってくるため、大変重要な作業になります。

3. Positioning

Positioning=「立ち位置の決定」
何を前面に売り出すか考えよう!

2で対象となる標的を決めたら、最後は自分の立ち位置を決定(=Positioning)します。
ポジションを考える際はこのように考えます。

・他社と比較し、自社の製品・店は何が優れている?
・どの観点であれば自分は輝くことが出来る?
・何を前面に押し出せば、顧客に対して魅力的に映る?

上記のようなことを考えるのがPositioningになります。

あなたはハンバーガーショップを出店するとします。
どのように考えて出店すれば利益を最大化できるでしょうか。

どの街に出店するか、誰をターゲットにしているかで、ポジショニングの考え方は大きく変わってきます。

学生街の学生にTargetを絞り込んだ場合、一般的には安い商品が望まれると考えます。
その場合は「価格帯が安い」ことを前面に押し出す必要があります。

逆に、高級住宅街のマダムたちにTargetを絞り込んだ場合、高級な商品であっても、ヘルシーな商品が望まれるとします。また、おしゃべりの場を提供してくれる店が望まれるかもしれません。
その場合は「ヘルシー」であったり、「居心地・雰囲気の良さ」を前面に押し出す必要があります。

このように、同じハンバーガーショップを出す場合でも、ターゲット層やそのポジショニングによって売り出し方が全く異なります。そのため、このようにターゲットを選定し、それに適したポジショニングを考えることが重要なわけです。

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実際の応用例

STP分析は「グループディスカッション」で力を発揮!

これをどのように就活に応用するのでしょうか。
一番簡単な例は、グループディスカッションでのコンサルテーション課題です。

すなわち「業績が低迷している○○会社を立て直すにはどうしたらいいか」のようなテーマです。
そのような場合にSTP分析の手法が効いてきます。

【課題】
老舗のハンバーガーショップが、駅前にできた激安ハンバーガーチェーンに顧客を取られて、売り上げが低迷している。
売り上げを回復するための打開策を考案せよ。

上記のグループディスカッションの課題が出たとしましょう。
このような場合に、STP分析を用いると話の筋道を立てやすいです。
下記のような手順で話を進行できるといいでしょう。

① 基本情報から、セグメンテーション化を行う。
② ①の結果から、ターゲット層を選定する
③ ②のターゲット層にあった売り込み方を考える

1つずつ詳しく見ていきましょう。

① まずは基本情報が与えられると思います。すなわち、現在までの売り上げ推移や、売り上げが低迷している理由、現在の顧客層などのデータです。
そこから立地はどうなのか、顧客層はどのような方たちなのか、といった情報をSegment化していきます。

② 次はTargetを決めていきます。
今回の課題としては、売り上げが低迷している理由が「駅前の激安ハンバーガーショップチェーンに顧客を奪われている」ことです。
激安ハンバーガーチェーンが学生にTargetをあてているなら、老舗ハンバーガーショップは誰にTargetを絞るのかということを決めます。
そこの街にはどんな年齢層の方が多く住んでいるのか、どのような利用客が多いのかなどによって、ターゲットが変わってきます。

③ 最後に、ポジショニングを決めていきます。
②できめたターゲットの対象によって、取りうるポジションが変わってきます。

  1. 20-30代サラリーマンに焦点を当てた場合
    ・ランチタイムの商品の拡充を行う
    ・ランチタイムでも混まないよう席数を増やす
    ・朝や夕方はテレワークのスペースを確保する
  2. マダム層に焦点を当てた場合
    ・落ち着いて話が出来るように、席数を少なくし、隣の席とのスペースを確保する
    ・席数を少なくする代わりに、もともと安かった価格帯をあえてやや高めに設定する
    ・犬の散歩ついでに寄ってもらえるように、犬専用のスペースを確保する

上記の例からわかる通り、ターゲットやポジショニングによって、全く異なる結論が得られます。
「売り上げを上げる」と一言で言っても、ターゲットが異なれば取る戦略も異なるということです。このようなことを考えずに闇雲に議論を進めても、いい結果を得るのは困難であると思います。

このように、グループディスカッションにおいてその道筋を決める上で、STP分析はとても役に立ちます。

STPは面接対策にも役立つ

自分のポジションを把握し、自己PRに活かそう!

自身を企業に売り込む際にもSTP分析は役に立ちます。
なぜなら、STP分析は志望企業への自分自身の見せ方を決めるツールになりえるからです。

一般的に企業は複数人を募集します。
その中で、同じようなタイプをとらず、満遍なくいろいろな経験を持った人を採用したいと思っております。

そのため、自分のポジションを明確にし、その中でどのようなブランディングができるかを考えることが重要だということです。

例えば、元気・やる気がある人というポジションの中で一番になるのか、それとも頭脳明晰というポジションで一番になるのか。

どこのポジションを目指すかによって、アピールすべき点、すなわち自己PRのやりかたも変わってくるということです。

まずは自分自身を分析し、どのポジションであれば他の人と差別化できるかを考えてみましょう。

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その他

ここまでポジショニングの話を見てきました。

これは、実際のグループディスカッションでの自分の立ち位置を考える時にも応用できます。

グループディスカッションでは、下記のような役割があるかとおもいます。

・司会・進行
・タイムキーパー
・アイデアマン
上記は一例ですが、自分がそのグループの中でどんな役割を果たすことが出来るかを考えましょう。
例えば、誰も仕切る人がいないのであれば、司会役を買って出てみんなの意見をまとめることに徹する。
いいアイデアがぽんぽんと思いつくのであれば、具体的な案を出して話を進行しやすくする。
グループディスカッションでは全員が受かる可能性もあれば全員が落ちる可能性もあります。
自身がグループに対してどのような役割で寄与できるか、自分のポジショニングを考えて行動すようにするといいと思います。
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まとめ

就活のグループディスカッションに使える手法をお伝えしてきました。

物を考えるとき、一つ枠組みや作戦を持っているだけで、スムーズに話が出来るということをお伝えできていれば嬉しいです。

理系の方は、今までマーケティングを学ぶ機会というのは少ないかと思うので、今回の話をきっかけに少しでも興味を持ってもらえたらと思います。

それではまた!

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