大学受験は様々なドラマがあります。
今までは「センター試験」と呼ばれる試験が約30年間にわたり行われておりました。
本年度からはそのテストが「大学入学共通テスト(通称、共通テスト)」と呼ばれるテストに変わり、受験生としては新たな変更に対し戸惑いや不安を覚える方も多いのではないかと思います。
駿台予備学校は各校舎や予備校講師のメッセージを集めた広告を受験生向けに出しており、電車内等で見ることが出来るようになっております。
その中で、数学の若月一模先生のメッセージがとてもオシャレで鳥肌が立ったので、本記事でご紹介させていただきたいと思います。
若月先生のメッセージ
若月先生のメッセージは各校舎や予備校講師とは異なり、問題形式になっておりました。
下記がその問題となります。
[問題]
GAKKOUの6文字を並べ替えてできる360個の文字列を辞書式に並べるとき、100番目の文字列を求めよ。
駿台予備学校の受験生応援メッセージ広告、若月一模先生のメッセージより
この答えは「GOKAKU」になり、問題を通して受験生へのメッセージとなっているのです。
解法解説
受験生の方々には蛇足かもしれませんが、念のためこの問題の解法を考えてみたいと思います。
まず、「G, A, K, K, O, U」の6文字を並び替えて出来る文字列の種類は、問題にもありますが360通りとなります。
これは、すべての文字が別の文字であると仮定した場合、その並べ方は6×5×4×3×2×1=720通りとなります。
ただし、今回は「K」の文字が重複しているため、その2つを入れ替えた時に同じ文字列となるため、2で割る必要があります。
よって、720÷2=360通りとなります。
次に、それらの文字列を辞書式に並べることを考えてみたいと思います。
「GAKKOU」に出てくる文字をアルファベット順に並べると「A→G→K→O→U」となります。
まずは「A」から始まる文字列を考えた時、残りの文字は「G, K, K, O, U」となるため、その並び方は先ほどと同様の考え方で5×4×3×2×1÷2=60通りとなります。
次に「G」から始まり、2文字目が「A」となる文字列を考えた時、残りの文字は「K, K, O, U」となるため、その並び方は4×3×2×1÷2=12通りとなります。
続けて「G」から始まり、2文字目が「K」となる文字列を考えた時、残りの文字は「A, K, O, U」となるため、その並び方は4×3×2×1=24通りとなります。
そして「G」から始まり、2文字目が「O」、3文字目が「A」となる文字列を考えた時、残りの文字は「K, K, U」となるため、その並び方は3通りとなります。
ここまでで、60+12+24+3=99通りのため、次の文字列が求めたい100番目の文字列となります。
それはすなわち、「GOKAKU」となっているのです。
まとめ
私がこの広告を目にした時、とてもオシャレで鳥肌が立ったので、本記事でご紹介させていただきました。
並び替える文字列が「GAKKOU(学校)」であり、求める文字列が100番目とキリがいいのも、この問題を美しい問題たらしめる要因になっているように思います。
受験生の皆さんは自身の力を出し切れるよう頑張ってください!
それではまた!
コメント